今日、M子(たびたび出ますM子です。去年の夏に冒険したM子、運転免許の取得に数を忘れるほど通ったM子です)が久しぶりに訪ねてきてくれました。自分でクルマを運転して、「園長、来たで!」って、可愛い赤ちゃんを抱いて。M子は今年の4月、お母さんになりました。今は、市内の一軒家で、ご主人と愛娘とM子の三人で暮らしています。M子が持った初めての自分の家族です。歩き始めたばかりの小さな家族です。久しぶりに見たM子は幸せそうに笑いました。逞しくなったね。チャイルドシートに愛娘を乗せて走り去るM子の顔はお母さんの顔でした。また訪ねておいで、会えたら笑顔でむかえよう。
カテゴリ:子どもたちのこと
M子再来
2017.7.24
消えたマウンドとバッターサークル
2017.7.21
春gakuには大きな芝生広場があります。今は、夏なので一面ミドリに覆われています。一昨年までは、ここに二つのサークル(芝生のはげたところ)がありました。D君のマウンドとN君のバッターサークルです。夏の炎天下、北風の夕暮れ、いつも二人が野球していた場所です。「マウンドが消えましたね。」他の事業所の苑長に言われて気が付きました。「プロ野球選手になって、お父さんを助けるんや!」って言ってたD君。いつもそれに付き合っていたN君。二人とも春gakuにはもういません。D君は昨年3月宍粟市のグループホームへ、N君は1年下だったので今年の3月、加古川の実家へ帰りました。D君は一度お土産を持って春gakuを訪ねてくれました。夏夕暮れ、風が止まるひと時の間にふと思い出しました。今は見えないD君のマウンドとN君のバッターサークル。
ベトナムについて知っていること
2017.7.13
人口約9250万人、首都はハノイ、ミスサイゴンというミュージカル、ベ平連(ベトナムに平和を!市民連合)、ベトナム戦争、生春巻き、フォー、メコン川、家族を大切にする、見栄の文化、結構フォーマル、社会主義国、ベトちゃんドクちゃん・・・たくさんのジャングルがあり、そのジャングルを失くすために植物が全て枯れてしまう薬をばらまかれたこと(所謂、「枯葉剤」です)。女性も子供も武器を持っていなくても多くの人が殺されました。ベトナム戦争は、アメリカがソ連と競い合うためだけに行われた戦争です。これはベトナムだけの話ではないです。キューバにも韓国にも、似たような事情があります。僕なんかは、1959年の生まれですから、高校生になるくらいまでずっとベトナム戦争でしたから。・・・ベトナムについて知っていること。たったこれだけです。彼の国から二人の兄弟が春gakuに来ました。笑顔が見られるようになりました。たくさん食べられるようになりました。ベトナムについて知っていること、もっと増えるといいのにな。・・・写真は冬の写真です(熱帯夜で寝不足なので)
春gakuに新しい名前が二つ加わりました。お兄ちゃんの名前はクウァン君、弟の名前はキー君といいます。改めまして、私の名前は明(あきら)と言います(振り仮名は必要ありませんね、間違えられたことも聞かれたこともないですから)。うちの副園長は文子(ふみこ)と言います。春gakuの管理者は真博、他に徹、治なんかがいます・・・これは理事長です(失礼!!)。ここで気が付きましたね。そうです、僕たちの世代(何歳じゃ!)の名前って、分かりやすいんですね。昔、とはいっても僕たちが若かった頃にはですね、大人たちから「最近の若者は漢字を知らない。このままでは日本から漢字が消えてしまうぞ!」と本気で心配されたものです。その危機を救ったのは、ワープロ(若い人いいですか、パソコンの前はワードプロセッサーだったんですね。)でしたね。ワープロ(やがて専用機はWindows95の登場で廃れてしまうのですが)の登場で日本中の若者の漢字識別能力は史上最強になったんです(大げさではありません。金田一京介をもマジで凌駕します。)で、話は名前なんですが、最近の名前って読めないものが多いと思いません?パソコンで変換する時に腹立つこと多くありません?(自分が書けないくせに使うなよって。)で、話は名前なんですが(しつこい)、名前って子どもが親から貰う最初のプレゼントですよね。春gakuに来る子にはいろんな事情があります。でもね、みんな素敵な名前を持ってるんですよ(少し自慢です)。君の名はクウァン君とキー君、ご両親が込めた想いは解りませんがとても素敵な名前です。
HAPPY BIRTHDAY
2017.4.20
今年の一月に春gakuを卒業したM子、今日、無事に女の子を出産しました。15歳で春gakuにやってきたわがまま娘がお母さんになりましたよ(笑)。本当におめでとう。頑張るんだよ、いろいろあるだろうけど、皆に助けてもらいながら旦那さんと一緒に頑張るんだよ。赤ちゃんと一緒に遊びにおいで。よかったね。
桜の道
2017.4.11
丹波の田舎にある春gakuは毎年この時期に桜の満開を迎えます。阪神方面と比べれば少し遅いのかなと思います。今日は、生憎の雨模様でしたが、中学部1名、高等部4名の新1年生が入学の日を迎えました。生まれた場所も育った場所も違う春gakuの子たちが同じ登校門から入学式に向かいます。他の子たちもそれぞれ進級します。初めて開いた新しい教科書の匂いと少し大きめの制服はどうですか?それは今しか手に入れられない不思議な宝物ですね。新高等部1年のY君、そんなの知らないよって、桜の道を駆けて行きました。紺の制服が誇らしげです。
卒業(後編)
2017.3.8
もうすぐ家に帰る予定のS君。段ボールに荷物をいれて、宅配の集荷所まで持っていきます。「卒業おめでとう」って言ったら「はい。ありがとうございます。」って、ちゃんと言えるようになったね。この仕事に就いたころ、よく言われたのは、「君もアインシュタインからみれば障害者だってことですよ。」そりゃそうですよね。誰でも得意なこととそうでないことがあります。上手にプラモデルが作れる器用な手。ビックリするくらいの部屋の整理整頓ぶり。得意でしたね。当たり前のように「ただいま。」って学校から帰って来てた君と、また会えることってあるのかな?元気でね。楽しいことばかりではないんだろうけど、苦手なことは助けてもらって、でも、得意なところは頑張って。そんなに遠くに行くわけではないけれど、寂しくなるなと思った少し寒い春の日の午後でした。
卒業(前編)
2017.3.6
このホームページでも紹介していますが、子どもたちが通学している特別支援学校の高等部卒業式が3月2日に執り行われ、春gakuの子も2名が卒業しました。高等部卒業は春gakuを卒業する事でもあります。少し真面目な話をすると、春gakuを卒業(一般には退所と言います)すると、子どもたちには大きく分けて二つの選択肢があります。二つの選択肢しかないというのではありません。大きく分けてという意味です。障害が重く、多くの事に支援が必要な子は成人施設に入所することになります。少しの支援で地域で生活できる子は、地域に生活の拠点を移します。地域と言っても様々で、実家に帰る子、グループホームで生活する子、アパートで一人暮らしを始める子、稀に結婚する子、等々です。
少し大人になった少年たち
2017.2.8
子どもの成長時期というのはそれぞれなんですが、驚くのはその速さ。毎日見ていてもこんなに大きくなったのかとびっくりします。例えば、Tさん(花の中学3年です)。「こんにちは」って挨拶してくれて振り向くと、大きくなったTさん。「大きくなったねぇ~」っていうと、「話はこれで終わりです」って顔の前でバッテンしてくれました。M君は思春期真っ盛り中学2年です。彼が春gakuに来たのは5年前、小学3年の春休みです。可愛かったM君。春gakuのアイドルでした。ブランコから落ちて、両手を一度に骨折したこともあったね。そんな彼も背の高いかっこいいお兄ちゃんになりました。優しいS君は高1です。彼が春gaku に来たのは彼が小学校5年生の年末。君、雷が怖かったね。どんなワンパクになるのかと思ったら心根のとても優しい高校生になりました。みんな大きくなったね。
その名前「R」
2017.1.23
彼は去年の5月に春gakuにやってきました。人との関わりが苦手で一定の距離とマスクがないと人と話せません。彼がいるとお風呂や洗面所を長時間独占するので、他の子がとても迷惑します。スタッフも特に夜勤の時なんかは本当に大変だったようです。彼の名前は「R」、部屋の換気扇をガムテープで塞ぐ(外の菌が入らないようにするためらしいのですが)、食事にはそれぞれのお皿をラップする(調理の業者の皆さん、お手数をかけました)。そんな彼が先日春gakuを退所しました。『ありがとう』を残して。君の人生はどうですか?時には春gakuを訪ねておいで。逢えたら笑顔で迎えるよ。そして、また話してあげるよ、大人たちがどれだけボロクソに言おうが気にする必要は全くないということを。