春日学園

園長のつぶやき

2016年12月の投稿

2016.12.29

2016.12.29

今日は12月29日、昨日、この冬初めての雪が降りました。少し寒い年の瀬です。春gaku は、入所型の施設なんですが、子ども達はそんなに長い間ここにいるわけではありません。今年は8人が卒業し、6人が新しく入ってきました(1年間で3分の1くらいが入れ替わります。それにしても2人減っている・・・少し汗)。うちを卒業した子どもたちは、成人の施設へ入所する人、地域で暮らす人、職業訓練校へ行く人…結婚してお嫁に行く人(稀なんですが…凄く汗)、皆それぞれの道を歩き始めます。そしてこの時から、うちの子は大人に変わります。どんな人生が良いのか、素敵なのか、うらやましいのか、この歳(還暦はまだですが、極めて近い)になっても実際のところよくわかりません。ただ思うのは、禍の無い(少ないで充分かも)、自分が幸って感じられる人生ならいいのにねっていうこと。もう一つ思うことは、うちを卒業して大人になった彼らとは、これで対等になったということ(うちにいたときは彼らの方が少し上・・・涙)。これまでは、子どもと大人、園児と園長、だったのが、これからは、大人と大人、社会人と社会人、みたいなお互いの尊厳を大切にしあう関係になるっていうこと。みんなどんな年末を迎えていますか、迎える新しい年が、みんなにとって幸せ多い年でありますように。春gakuのことは忘れていいんだよ。今の自分の人生を、未来の自分の人生を大切にね。2016年12月29日 年の瀬に寄せて。

これでいいのか?これでいいのだ!

2016.12.27

昨日(12月26日)は、第2回目の子ども食堂の日でした。朝から冷たい雨が降る冬休みの月曜日。そんな日でしたが、中学生の女子が来てくれました。オープニングの時に来てくれていて、次も絶対に来るよって言ってくれた子です。「子ども食堂」っていうのは(前にも書きましたが)、こどもが一人でも安心して来られる無料または低額の食堂 で、子どもの孤食を防ぎ、「だんらん」を提供するところです。今日の子ども食堂(うちでは『ポップコーン』って言います)、実はこの子を含めて二人だったんですね(しかも一人はこの子の妹さん)。難しいのは、このことをどう考えるかなんですが。子ども食堂は、イベントではないですから、たくさんの子どもたちが集えば良いというものではありませんし、かといって、全くニーズの無いところにサービスだけが在るっていうのも違うような気がして。つまり我々もよく解らない、手探りの状態なんですね。アナウンスが足りないのかもしれないし、場所が悪いのかもしれない、天気や開催日に原因があるのかもしれない、などと、来てくれた子どもの数が少ないと失敗と思いこむところがあって、実はこのことはとても良いこと(実際に孤食の子どもが少ないのなら)なのにそんなふうに考える訳です。今日の新聞に、おとなりの篠山市で小中学生を対象に25日から28日まで「ささっこ食堂」が開設されますって記事が載っていました。最近は、田舎でも核家族化と共働き世帯の増加を背景に、日中に子どもだけで過ごす家庭が多くなっているって書いてました。当分、ニーズとサービスの探り合いが続きそうです。

いつも思うのは

2016.12.22

いつも思うのは『施設の子どもたちも、他の子どもと異なる特別な存在ではなく、他の子どもと同じ子どもであるという視点を欠いてはならない。』ということ。専門性を特化するあまり、地域社会との関係を構築できないような環境になってはならないということ。人として、社会に貢献できる個人として、生きる力を育てていくことが大事だということ。

今年もそんな風に思えたのですか?と自分に聞いてみた。

あいつが生まれた朝

2016.12.21

いつの間にか夜が明けて土曜日へと流れる あいつが生まれた朝に初雪の便り聞いた 暦の色もあせる頃さそり座も通り過ぎて 指折り数えた十月も忘れられてしまう 窓辺の花甘く香りゆく秋を懐かしめば 今年も暖かい冬がおまえを包んでくれる ああ時は流れ流れて誰もがこの冬に一年を振り返るもうそれは帰らない日々だけど

1977「海風」より

きらいなはずだった冬に

2016.12.16

いつも気にかけて頂くケースワーカーのSさん。うちのM子ちゃんが小さいころから担当してもらっていて、大人になった今でも「私は、Sさんが一番怖いんやで。小さなときから担当なんやから。」とか「Sさんがお菓子屋や私が欲しいものいっぱい買ってくれたなあ。」とか、彼女がSさんのことを話してくれる時はいつも笑顔です。彼女が自分自身に関わった大人を笑顔で話すのはめずらしいことです。そんな彼女もこの冬「春gaku」を卒業します。

”逃げ恥”っていったい何

2016.12.7

『逃げるは恥だが役に立つ(逃げ恥とかいうらしい)』というドラマがヒットしています。うちでは家内がみているのですが、ドラマって見るのが疲れるので僕は基本的に全くスルーしていたのですが、気になっていたのはそのタイトル。「逃げるは恥だが役に立つ」という意味が分からないけど耳に残る日本語。気になってネットで調べるとハンガリーのことわざで、『自分の得意分野で勝負せよ』の意味らしいのですが、なんかしっくりこない感じもします。自分の得意分野というのは人それぞれあるわけで、例えば走るのが早いとか、料理がうまいとか、ただそれで生活が成り立つというか仕事に出来るというのはとても稀なことで、多くの場合、不得意分野でも勝負しなければならいこともたくさんあるわけです。うちの子どもたちを見ていると、特にそう思ったりします。得意なところもたくさんあるのに、不得意分野で勝負せざるを得ないような、厳しい現実もあるわけです。ただ思うのは、他人の価値観というか、世の中の価値観に必ずしも合わせる必要もなくて、自分の中で大切なものを見つけられたら素敵な人生だと。

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