春日学園

園長のつぶやき

カテゴリ:子どもたちのこと

丹波の大雪と私をスキーに連れってってセリカ

2017.1.17

先週末からの“最強寒波”の影響で、春gakuのある丹波市も大雪に見舞われました。子どもたちは、学校がお休みになったこともあって、雪だるまや“かまくら”つくりに大はしゃぎです。丹波というと雪深いという印象があって(10年ちょっと前までは氷上郡でしたから)、京阪神の穏やかな気候の保護者の方なんかは、11月の終わりにはスタッドレスタイヤで来られますから。でも実際のところは、そんなに雪が降るわけではなくて、今年にしても今回が初めての雪みたいなものですから。いつからですかね、雪が嫌いになったのは(本当に嫌いというわけではなくて、雪が降ると少しワクワクします)。「私をスキーに連れてって」よりずっと前から、週末になると4輪スパイクのシルビア(残念ながらセリカではないですが)のルーフに二人分のスキーを乗っけてゲレンデ目指してた頃は、大好きだったんですがね。春gakuの子たちは雪がほとんど降らない、降っても積もらない地域から来てる子が多いんで、雪が積もると本当に喜びます。雪かきに追われる大人たちをしり目にキャーキャー言ってます。

2016.12.29

2016.12.29

今日は12月29日、昨日、この冬初めての雪が降りました。少し寒い年の瀬です。春gaku は、入所型の施設なんですが、子ども達はそんなに長い間ここにいるわけではありません。今年は8人が卒業し、6人が新しく入ってきました(1年間で3分の1くらいが入れ替わります。それにしても2人減っている・・・少し汗)。うちを卒業した子どもたちは、成人の施設へ入所する人、地域で暮らす人、職業訓練校へ行く人…結婚してお嫁に行く人(稀なんですが…凄く汗)、皆それぞれの道を歩き始めます。そしてこの時から、うちの子は大人に変わります。どんな人生が良いのか、素敵なのか、うらやましいのか、この歳(還暦はまだですが、極めて近い)になっても実際のところよくわかりません。ただ思うのは、禍の無い(少ないで充分かも)、自分が幸って感じられる人生ならいいのにねっていうこと。もう一つ思うことは、うちを卒業して大人になった彼らとは、これで対等になったということ(うちにいたときは彼らの方が少し上・・・涙)。これまでは、子どもと大人、園児と園長、だったのが、これからは、大人と大人、社会人と社会人、みたいなお互いの尊厳を大切にしあう関係になるっていうこと。みんなどんな年末を迎えていますか、迎える新しい年が、みんなにとって幸せ多い年でありますように。春gakuのことは忘れていいんだよ。今の自分の人生を、未来の自分の人生を大切にね。2016年12月29日 年の瀬に寄せて。

いつも思うのは

2016.12.22

いつも思うのは『施設の子どもたちも、他の子どもと異なる特別な存在ではなく、他の子どもと同じ子どもであるという視点を欠いてはならない。』ということ。専門性を特化するあまり、地域社会との関係を構築できないような環境になってはならないということ。人として、社会に貢献できる個人として、生きる力を育てていくことが大事だということ。

今年もそんな風に思えたのですか?と自分に聞いてみた。

きらいなはずだった冬に

2016.12.16

いつも気にかけて頂くケースワーカーのSさん。うちのM子ちゃんが小さいころから担当してもらっていて、大人になった今でも「私は、Sさんが一番怖いんやで。小さなときから担当なんやから。」とか「Sさんがお菓子屋や私が欲しいものいっぱい買ってくれたなあ。」とか、彼女がSさんのことを話してくれる時はいつも笑顔です。彼女が自分自身に関わった大人を笑顔で話すのはめずらしいことです。そんな彼女もこの冬「春gaku」を卒業します。

”逃げ恥”っていったい何

2016.12.7

『逃げるは恥だが役に立つ(逃げ恥とかいうらしい)』というドラマがヒットしています。うちでは家内がみているのですが、ドラマって見るのが疲れるので僕は基本的に全くスルーしていたのですが、気になっていたのはそのタイトル。「逃げるは恥だが役に立つ」という意味が分からないけど耳に残る日本語。気になってネットで調べるとハンガリーのことわざで、『自分の得意分野で勝負せよ』の意味らしいのですが、なんかしっくりこない感じもします。自分の得意分野というのは人それぞれあるわけで、例えば走るのが早いとか、料理がうまいとか、ただそれで生活が成り立つというか仕事に出来るというのはとても稀なことで、多くの場合、不得意分野でも勝負しなければならいこともたくさんあるわけです。うちの子どもたちを見ていると、特にそう思ったりします。得意なところもたくさんあるのに、不得意分野で勝負せざるを得ないような、厳しい現実もあるわけです。ただ思うのは、他人の価値観というか、世の中の価値観に必ずしも合わせる必要もなくて、自分の中で大切なものを見つけられたら素敵な人生だと。

D君が訪ねてきてくれました

2016.11.17

今年3月に春gakuを卒業したD君。今日、久しぶりに訪ねてきてくれました。学校の行事を見に来たんですが、卒業した子が訪ねてきてくれるのは、実は稀なことで、特にD君のように遠くに行った子は、なかなか会う機会もないものです。元気にいるのかなって、時々思い出すのですが、こちらも日々の出来事に追われるなんていう、都合のいい言い訳で繕ったりしているもので・・・D君、ちゃんとあいさつができたね。お土産まで買ってきてくれて、たった半年で随分と大人になった君、これから長い人生だけど、きっと大丈夫ですよ。

運転免許・・・その後

2016.11.16

「学科試験が受かりません。実技はスムーズに卒業したのに。学科試験が受かりません。89点はとったことがありますよ。でも90点に届きません。学科試験が受かりません。毎週、仕事を休んで遠くまで送ってもらっています。ここらで本気出しますか。M子の独り言です。」といった6月3日のこのコーナーでしたが、その後も「受かりません」が続いていました。毎週のように受験に行ったり、自棄になったり、あきらめかけたり、・・・でしたが、遂に、ついに、ツイニ、「学科試験が受かりました。」本気だしたら受かったよ。M子の独り言でした。

カニ

2016.10.26

今日、うちで一番小さなU君がカニを見せてくれました。散歩に行ったときに、近所の小川でスタッフと一緒に捕まえたらしいのです。「えんちょう、カニ」って言って、拾った空きビンに小石と一緒に入っていた『沢ガニ』を見せてくれました。そういえば、何年か前に高等部の女子数人に「園長、カニ捕りに行くで」って連れて行かれたあの小川。あの日も少し曇って雨が降りそうな今日みたいな天気。一緒に行った子たちは卒業して春gakuにはいません。ごめんなさい、園長は、君たちのことを日々考えているわけではないのですが、今日、君たちとカニ捕りに行ったことを君たちの知らないU君が思い出させてくれました。U君、カニ、帰してあげてね。あのお姉ちゃんたちも、小川に帰してあげてたよ。たぶん。

「春の里」の秋の運動会

2016.10.17

既に本編でもアップしましたが、昨日は『春の里、スポーツの集い』所謂、運動会なんですが、結構スゴイんです。何がっていうと参加する年齢層、下は3歳から上は84歳まで、一緒になって一生懸命頑張ります。皆、学校の運動会とは少し違う顔です。きちんとしません。真っ直ぐ並びません。なかなか集まりません。アナウンスもとちります。でも、小さな子の面倒を見たり、笑い転げたり、普段通りの顔です。初めて参加する子も、卒業する子も頑張りましたね。

Brother

2016.9.28

今日、兄弟の入所が決まりました。夏休みに来ていた5年生のN君と2年生のR君。お母さんは今となりの部屋で契約の最中です。二人の話題は、明日お母さんが迎えに来てくれるのか、このままここに居るのか・・・お母さんの声をドア越しに必死に聞こうとしています。その度に、一緒に来ている叔母さんに引き離されるんですが、どうしても聞きたい。いろいろな事情の子どもたちがいます。本の数メートル先の県道を自分の家に帰る小学生の列が遠い世界のことのように見えたりします。

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